ぽんかん

ぽんかんにも種類があるんです

普段食べているぽんかんの種類を知っていますか?一言で『ぽんかん』と言っても、味も見た目もさまざま 丸高農園で栽培されている、個性豊かな3つのぽんかんをご紹介します。

【作物の出荷時期の呼び名】
早生…作物の収穫時期となるのが中生よりも早い品種
中生…作物の収穫時期が早生よりも遅く晩生よりも早い品種
晩生…作物の収穫時期となるのが遅い品種

栄久ぽんかん®

~濃厚さ・香り・糖度が抜群~ 

正式に品種登録がされている品種ではなく、松崎町の土屋栄久氏が広めたと伝えられている、伊豆松崎町オリジナルの高しょう系ポンカン種です。希少価値が高く、ごくわずかな生産者だけが代々継承し、栽培しています。当農園では収穫前に木ごとに味をみて糖度を計測し、熟しているものから収穫しています。熟成されたものは糖度が13度以上になり、気候に恵まれた年は18度まで上がるものも出ます。太田ポンカンよりも表皮が荒く、内皮も厚く若干の酸味を含むが他品種には見られない味の深みがあり、香りは他品種に比べて特に高く、糖度も一番高くなる品種です。高糖度で優れた品種ではあるものの、弱点として、栽培が難しく『すあがり』と呼ばれる水分量が少ないものができることがあります。形質不良となる規格外が非常に多くなるが、知る人のみが知る隠れた名品種であり、当農園出荷の6割がこのポンカンで特に人気があります。
出荷時期:晩生種で1月初旬から2月下旬
「栄久ぽんかん」が平成30年6月に商標登録されました。当農園と長きにわたり深いお付き合いのある、同町の三余農園さんの取組によるものです。松崎町の小さな宝物をこれからも大切に守っていきます。

今津ぽんかん

~甘さが際立つ高糖度品種~ 

 宇和島市の今津伊勢夫氏が、昭和26年に高知県土佐市波介の市原覚氏より穂木を分譲していただき、自園に高接ぎした台湾の高梢系ポンカンです。昭和48年に愛媛県立果樹試験場が品種登録した品種で、スーパーなどの販売店では出回らない品種ですが、当農園独自に愛媛から苗木を取り寄せ栽培しています。内皮が多品種に比べて若干厚いですが、しっかりとした果粒がひと房ごとにぎっしり詰まり、実は弾力性に富みます。本種も糖度が高くなる品種で平均糖度は13度から15度で酸味は少ないです。栄久ポンカンは酸味を先に感じ甘みが後に残る感覚であるのに対して、今津ポンカンは食べた瞬間に甘みを感じ口に広がるのが特徴です。
出荷時期:晩生種で1月中旬から2月下旬

太田ぽんかん

~多果汁でさっぱりとした甘さ~

静岡県清水市庵原町原産、昭和58年に清水市農業協同組合が品種登録しました。 関東近郊で『ポンカン』と言えば本種を指すほど流通している品種です。早生種のためポンカンの品種中、最もはやい出回りで、年内の販売が可能なところもございますが、当農園では年内発送をお受けしておりません。何卒ご了承くださいませ。当品種は1月半ばを過ぎた時期から特に完熟します。種が少なく内皮はなめらかで薄く、みかんに近い印象です。他品種よりも果汁が多めで爽やかな甘みの為、非常に食べやすく、老若男女問わず人気の品種です。スーパーなどの販売店で売られている本種は、大量生産・大量ロットにより流通させるために、早期に収穫した後に色付かせたもの(バナナのようにまだ青い時に収穫し収穫後に色を付かせる)が多く、糖度は10度~11度程度で薄味に感じますが、当農園は樹上で色付くのを待ち、さらに追熟を行うので、太田ポンカンであっても市販品よりも味が濃く仕上がっています。
出荷時期:1月上旬から1月中(年内発送不可)